長男が小学校へ入学した時、私はすでにフルリモート勤務でした。
だから正直に言うと、
「小1の壁も何とかなるだろう」
と思っていました。
家にいるんだから。
通勤もないんだから。
何かあってもすぐ対応できるんだから。
でも、実際はそんなに甘くありませんでした。
小1の壁はちゃんとありました。
しかも我が家の場合は、療育に通い、支援級へ進学した長男。
不安も心配もたくさんありました。
それでも今振り返ると、小学校生活のスタートで学んだことはたくさんあります。
今日はそんな我が家の小1の壁のお話です。
ランドセルはいつもパンパンだった
長男は荷物の管理が苦手です。
今でも得意ではありませんが、1年生の頃は特に大変でした。
忘れ物をするのが怖い。
だから全部持って行く。
もう使わない教科書。
使い終わったノート。
いらないプリント。
全部ランドセルの中に入っていました。
親から見ると、
「それはもういらないよ」
と思うものばかりです。
でも長男にとっては、
「いるかもしれない」
んです。
だから捨てられない。
だからランドセルはいつもパンパンでした。
時間割も鉛筆削りも、一緒に練習した
小学校へ入学したからといって、急に何でもできるようになるわけではありません。
時間割。
鉛筆削り。
筆箱の確認。
宿題の準備。
一つひとつ一緒にやりました。
教えられたことはきっちりやる。
でも少し指示が変わると分からなくなる。
臨機応変に対応するのが苦手。
そんな長男にとって、小学校は想像以上に新しいことだらけでした。
宿題もなかなか大変だった
実は一番大変だったのは宿題かもしれません。
長男は問題の意味を理解するまでに時間がかかることがありました。
解き方が分からないわけではありません。
問題文が何を聞いているのか分からない。
だから質問攻めです。
「これはどういう意味?」
「何を答えるの?」
「なんで?」
「どうして?」
最初の頃は私もイライラしました。
でもよく見ていると、意味さえ理解できれば解けるんです。
理解の入口が少し違うだけ。
そう思えるようになってから、私も少し楽になりました。
毎朝、登校班まで送っていた
我が家から登校班の集合場所までは徒歩5分ほど。
でも長男は夏休み前まで一人で行けませんでした。
毎朝一緒に歩いていました。
学校の近くまで送ったこともあります。
でも校門を一人でくぐれず、不安そうにうろうろしていたこともありました。
その時は先生が見つけて声をかけてくれました。
「頑張って行きなさい」と言ってしまった日
朝起きるのが苦手。
急ぐのも苦手。
時間に追われるのも苦手。
少し寝坊すると登校班に間に合いません。
何度も学校まで送って行きました。
でもある時、
「寝坊したのは自分の責任なんだから」
と思って、一人で行かせようとしたことがあります。
結果は失敗でした。
途中まで行ったものの、不安になって泣いていたところを近所の方が見つけてくださり、自宅まで送り届けてくれました。
またある日は、大泣きする長男と玄関先で言い合いになったこともあります。
「頑張って行きなさい!」
そう言いながら、私も苦しかったのを覚えています。
下校はもっと心配だった
登校も大変でしたが、下校もなかなか大変でした。
1年生の頃は集団下校です。
最初の数日は問題なく帰ってきました。
でも私は毎日ソワソワしていました。
仕事中なのに窓の外を見てしまう。
そろそろ帰ってくる時間かな。
まだかな。
そんなことばかり考えていました。
友達について行ってしまった日
ある日、帰宅予定時間を30分過ぎても帰ってきませんでした。
心配になって周辺を探し回っていると、学校から電話がかかってきました。
長男が自宅方面へ曲がらず、一緒に帰っていた子について行ってしまったそうです。
その子の家まで行ってしまい、困っているところを保護者の方が学校へ連絡してくれたとのことでした。
先生が迎えに行き、自宅まで送ってきてくれました。
本当に申し訳ない気持ちと、無事だった安堵でいっぱいでした。
溝に落ちた日
別の日には、また学校から電話がかかってきました。
「下校中に溝へ落ちてしまいました」
慌てて迎えに行くと、長男は保健室にいました。
前ばかり見て、友達を追いかけながら歩いていたそうです。
気付いたら足を滑らせていたとのことでした。
靴は片方流されて行方不明。
周りの子たちが助けてくれたそうです。
今となっては笑い話ですが、その時は本当に肝が冷えました。
フルリモートだから楽だったわけじゃない
ここまで読むと、
「フルリモートなら対応できるじゃない」
と思われるかもしれません。
でも実際はそんなに簡単ではありません。
学校から電話がかかってきても、会議中なら出られません。
幸い長男のトラブルは電話に出られるタイミングばかりでした。
これは本当に運が良かっただけです。
ただ、もし出社していたら。
学校へ迎えに行くのも。
先生と話をするのも。
もっと大変だったと思います。
フルリモートだから小1の壁がなくなるわけではありません。
でも助けられた場面は確実にありました。
支援級の先生との出会い
長男の1年生は、本当に先生に恵まれました。
支援級の担任の先生が素晴らしかったんです。
長男の特性をよく見てくれていました。
苦手なことを無理やりやらせない。
でも放置もしない。
本人のペースに合わせながら根気強く付き合ってくれる。
長男も先生のことが大好きでした。
もしあの先生じゃなかったら。
学校が嫌いになっていたかもしれません。
それくらい大きな存在でした。
手伝いすぎないことを学んだ
小学校生活を通して、私自身も学びました。
それは、
「手伝いすぎないこと」
です。
忘れ物をする。
準備を忘れる。
失敗する。
困る。
以前の私は、それを防ごうとしていました。
でも失敗しないと学べないこともあります。
だから少しずつ任せるようにしました。
支援級だったことも大きかったと思います。
先生も理解してくれる。
周りと比べられにくい。
だから安心して失敗できました。
成長スピードはゆっくりです。
でも確実にできることは増えています。
我が家には「休んでいい日」があった
我が家には少し変わったルールがありました。
体調は悪くない。
でもどうしても学校へ行きたくない。
そんな日は休んでいい。
ただし条件があります。
- 月に1回まで
- 次の日は必ず行く
- ゲームは禁止
- 家でのんびり過ごす
長男は頑張りすぎるところがあります。
だから逃げ道を作りました。
学校にも正直に伝えていました。
「体調は悪くないんです」
「でも頑張りすぎて疲れているみたいで」
「今日はリフレッシュで休ませます」
先生方も理解してくださいました。
2年生でも時々ありました。
でも回数は減りました。
そして3年生になる頃には、
「なんとなく行きたくない」
はなくなりました。
今では皆勤賞を目指したいと言うほどです。
私はあの休みを、サボりだったとは思っていません。
長男に必要な休息だったと思っています。
おわりに
小1の壁は本当にありました。
荷物管理。
宿題。
登校。
下校。
親の不安。
全部ひっくるめて大変でした。
でも振り返ると、一番成長したのは私かもしれません。
手伝いすぎないこと。
待つこと。
失敗させること。
そして頑張りすぎないこと。
長男は今でもマイペースです。
今でも切り替えは得意ではありません。
でも自分の力で少しずつ前へ進めるようになりました。
もし今、小1の壁の真っ最中で悩んでいる方がいたら伝えたいです。
大丈夫です。
壁は確かにあります。
でもずっとそこにあるわけではありません。
親も子も少しずつ成長して、気づけば乗り越えている日が来ます。
我が家も、そうでした。